役員報酬・賞与の取扱い
特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度あらまし
平成18年度の税制改正で、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度が創設されました。(平成18年4月1日以後、開始の事業年度から適用)
これは、『特殊支配同族会社に該当する法人が、業務主宰役員に対して支給する給与の額のうち、給与所得控除額に相当する部分の金額は損金に算入されない』とするもので、この制度が創設された背景には、平成18年5月1日施行の会社法で、資本金が1円でも設立が可能となったことがあります。
個人事業主の場合、役員報酬(自分の生活費)は必要経費に算入することはできません
が、法人の場合には役員報酬を損金に算入できます。そして、受取った役員報酬について
は、給与所得控除額を控除したあとの金額をもとに税金の計算がされます。
従って、個人事業主と法人の間では、この「給与所得控除額」相当額の課税ベースの差が生じます。
新会社法の施行により会社が設立しやすくなり、新規創業や個人事業主からの法人成りが増加することが考えられます。
その場合、実質一人会社でも、法人経費と給与所得控除との二重控除となるため、税負担の公平を図らなければならないという趣旨のもとに特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度が制定されたのです。
これにより、損金として計上できなかった金額が、法人の課税所得に加算されることになりました。
日本には数百万社もの中小企業がありますが、その大半は同族会社と言われ、特殊支配同族会社に該当する企業も相当数にのぼります。
特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入は、該当する中小企業にとって、とても厳しい制度でしたが、平成19年度税制改正大綱によりますと
| 特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入について、適用除外基準である基準所得金額を1,600万円(現行800万円)に引き上げる。
この改正は、平成19年4月1日以後に開始する事業年度の法人税について適用する。
平成19年度税制改正大綱より |
となっています。つまり、平成19年4月1日以後に開始する事業年度においては、適用除外の基準所得が倍増するわけです。廃止とまではいかなくても、適用除外基準所得金額が増加したことは朗報と言えるでしょう。1月25日に招集された通常国会で改正案が審議予定です。注目していきたいところです。
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